2024.01.15 コラム
当院は感染対策向上加算1の医療機関として、感染症対策の推進を図る目的で地域の医療機関と年 4 回のカンファレンスを行っています。うち 1 回は新興感染症の発生を想定した実施訓練となります。今年度は宝塚市立病院の感染制御チームと連携して合同訓練を実施しました。前編は宝塚市立病院主催で「新型インフルエンザの発生に伴う机上訓練」、後編は当院主催で「新型インフルエンザ発生時の個人防護具の着脱訓練」を行いました。
当日は、宝塚市立病院・こだま病院・宝塚病院・東宝塚さとう病院・宝塚市医師会の診療所(20 施設)・宝塚健康福祉事務所より合計 51 名が参加し、実際につなぎ服を着脱しました。未知の病原体を想定して着用した個人防護具は身体のすべてを覆うため、視界が悪く、身動きがとりづらく、一人では着脱が困難な状態でした。参加されたほとんどの方が初めての経験となり、「貴重な経験ができた」「個人防護具を着用しての業務は大変だと思う」「よほど訓練しておかなければ着脱は厳しい」など、体験してよかったという意見が多くありました。訓練を通じて新興感染症への備えを意識でき、連携も深まったと思います。今後も地域で連携して感染対策が実践できるよう、チームで取り組みたいと考えています。
感染管理特定認定看護師 雪田 智子