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AI技術搭載のMRIを導入しました!

2024.05.31 コラム

宝塚第一病院では、より安心安全な高度医療を地域の皆さまにお届けできるように、MRI装置の更新を行いました。
新しく導入された装置は、キヤノンメディカルシステムズ社製Vantage Gracian (バンテージ グレイシアン)です。磁場の強さは更新前の機器と同じ1.5テスラですが、最新のAI応用技術が搭載されており、高速撮影技術と組み合わせることによって、今までは困難であった画像を映し出すことが可能になりました。

バランスの良い通常画像に加え、痛みが強い患者さまには短時間で検査できるスピード重視の画像、精細情報が必要な患者さまには高分解能高画質の画像など、幅広いニーズに対応した画像を提供できます。また、頭頸部コイルにチルト機能が追加されたため、円背の患者さまにも比較的楽な体勢で検査を受けていただけます。

撮影室のご紹介

室内の壁と装置は清潔感のある白、床は落ち着きのあるダークブラウンに統一しました。また安心して検査を受けていただけるよう、LED化された間接照明を採用しました。MRI更衣室も色合いを統一し、より快適にお使いいただけるようになりました。

工事について

前回のMRI更新は2009年に行われ、15年ぶりの大規模工事になりました。放射線科の機器更新としては、MRIの更新工事は最も工期が長く、今回も約1か月間を要しました。

2階機械室の機器搬出搬入や冷却水循環装置の運搬には大型クレーン車による吊り下げ作業が行われ、非常階段横には大きな足場も設置されました。

MRIは繊細な装置で、設置する部屋の磁場状態や装置の傾き、装置自体の磁場均一性の調整に1mm単位での作業が行われました。

装置の特徴

①AI応用技術

この装置には、AI技術のAdvancedintelligent Clear-IQ Engine(AiCE)とDeep Learning Reconstruction(DLR)を活用した画質向上機能が搭載されています。一般的に、AIといえばChatGPT(AI技術を活用した対話型サービス)が有名ですが、当院の装置にはChatGPTは搭載されておらず、またインターネットにも接続されていません。DLR原理は撮影した画像を装置内演算でノイズを少なくする技術で、低画質の入力画像と高画質の教師画像から畳み込みニューラルネットワークを構築し、これをほかの画像に適応することでノイズの少ない画像を得ることができます。(キヤノンメディカルシステムズセミナーレポート抜粋改変)

②高速撮影技術

Compressed Speederによる撮影時間短縮が可能です。

放射線科技師長 上田

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